THINK TOHOKU 2011-2021 これまでの5年とこれからの5年

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2016年02月19日

【勉強会@仙台】米国のイノベーターから学ぶ ~チェンジメーカーが生まれやすい土壌をつくるには~

外国人ゲストによる勉強会

THINK TOHOKU勉強会

米国のイノベーターから学ぶ
~チェンジメーカーが生まれやすい土壌をつくるには~

まもなく、東日本大震災から5年を迎えようとしています。この間、東北にはたくさんの人材や資金、知恵が投資され、同時に、逆境の中だからこそ、東北の潜在的な力が引き出されてきました。「高齢化が進む一方で、税収が減少する中、どう人々の暮しを守っていくのか」、「地域の新たな稼ぐ力をどこに見出せばいいのか」、「労働力不足をどうすればいいのか」。様々な問いに対して、それぞれの現場で多くの試行錯誤が繰り返されてきました。
震災前にはなかったようなイノベーティブな動きも数多くあるものの、一方で、目の前にある課題を第一世代や第二世代と言われる人たち自身がやるだけでは、将来、ふと振り返ったときに、自分たちだけが頑張っていて、次世代がついてきていなかった、ということが起こりかねません。年を重ねても活躍できることにも大きな価値はありますが、これは日本の経済成長を成し遂げた60-70代なくしては地域社会の持続が難しくなっている多くの地域の課題と同じことになってしまうのです。
では、私たちはこの震災から何を学んだのか。どのように次の世代にバトンを受け継いでいくことができるのでしょうか。震災当時に高校を卒業した世代が、2020年にはちょうど27-8歳となり、いよいよ社会で力を発揮する年代となっていきます。そんな時、彼らがチャレンジできる、チャレンジしたいと思うフィールドをどうやって用意しておくことができるのか、それは私たちに課された大きなテーマでもあります。
そこで、今回は米国のイノベーターの取組みと、彼らの視点からの『これがイノベーションへのターニングポイントだった』、『自分たちを支えたのはどんな環境だった』、『どのように次世代を育成しようとしているのか』、『次世代に期待していることとは何か』などを伺い、これからの人材育成、そしてチャレンジが生まれやすい地域を作るために何ができるかを、皆さまと一緒に考えていきたいと願っています。

■開催概要

日 時:2016年2月25日(木)10時半~16時半
会 場:グロービス仙台校
対 象:各地のローカル・イノベーションの実践者
中間支援団体、行政、大学関係者
ローカル・イノベーションに関心のある方など
参加費:無料
言 語:日本語・英語(逐次通訳あり)
申 込:下記URLより事前にお申し込み下さい

http://thinktohoku.etic.or.jp/225entry/

主 催:ジャパン・ソサエティー(NY)、NPO法人ETIC.
協 力:地域創造基金さなぶり
助 成:Japan Earthquake Relief Fund (JERF)
協 賛:三菱商事、KPMGジャパン
会場協力:グロービス仙台校

 

■海外ゲスト・プロフィール

 

    • ロザンヌ・ハガディ氏(コミュニティ・ソリューションズ代表兼CEO@米国・ニューヨーク)

      イノベーティブな戦略を用いてホームレスを解消し、コミュニティを強化する国際的なリーダーとして知られる。1990年に、ホームレス問題に取り組む先駆的団体コモン・グランウンド・コミュニティを立ち上げ、ニューヨークの中心、タイムズ・スクエアにある荒廃していた旧名門ホテルを改装し、ホームレスに安価で住居を提供し、就業支援サービス等を提供。更に大きな成果を上げるために、2011年にコミュニティ・ソリューションズを立ち上げ、継続して様々なコミュニティと、ホームレスを生みだす原因を取り除くことに取り組んでいる。社会変革への貢献を高く評価され、マッカーサー・フェローとアショカ・シニア・フェローに選出されている。2012年には、ロックフェラー財団より、ジェーン・ジェイコブス・メダルを授与される。退役軍人アライアンスや、米国のイラク・アフガニスタン退役軍人といった団体の理事を務める。アマースト大学卒。https://cmtysolutions.org/

 

    • アリソン・プライヤー氏(ザ・データ・センター代表兼主席人口統計学者@米国・ニューオリンズ)

      ハリケーン・カトリーナで被災をしたニューオリンズの人口統計と復興関連の傾向についての国際的なデータ専門家として、メディアにもよく登場する。ハリケーン・カトリーナ後、ニューオリンズの復興状況とその後の地域の繁栄をデータを通じて分析するために、ブルッキングス研究所と共同で、ニューオーリンズ・インデックス・シリーズを開発。ブルッキングス研究所プレス発行の「回復力と機会:カトリーナ及びリタ後の米国湾岸地域から学ぶ」の編集者を務めた。2001年に同センターに入る前は、ニューオリンズだけでなく、サンフランシスコやグアテマラの非営利団体および零細企業の組織管理能力の開発と強化を8年にわたり行っていた。その前には、営利セクターで約10年間、企業向けマーケティングコンサルタントを務めた。ヴァンダービルト大学卒業。ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院経営学修士号取得。テュレーン大学公衆衛生熱帯医学校で博士号取得。http://www.datacenterresearch.org/

 

    • フィリップ・クーリー氏(ポニーライド共同創設者@米国・デトロイト)

      2012年に、約2800平方メートルの廃屋となっていた倉庫を、10万ドルで買い取り、社会意識の高いアーティストと起業家に安価なワークスペースを提供するポニーライドというスペースをパートナーと共同創設。現在40の団体の拠点となっており、スペースの空きを待っている応募者が約100人。社会意識が高く、探究心が強い起業家が、一緒にモノづくりを行い、失敗から学び成長するには理想の場となっている。レストラン経営者としても知られ、2005年にはパートナーと一緒にバーベーキュー専門店スローズ・バーB Qを始めた。今ではデトロイト近郊だけでなく、全米から客がやってくる有名レストランとなり、支店も数店舗できている。家族と経営をしているオコーナー不動産開発の仕事も行っており、建設請負業者でもある。環境問題を取り扱う非営利団体や、ナイト財団といった様々な団体の理事会メンバーを務める。http://www.ponyride.org/

 

 

■当日プログラム:

10:30~10:40 オープニング挨拶、ゲスト紹介
ベティ・ボーデン氏(ジャパン・ソサエティー、米国・ニューヨーク)
10:40~12:40 Session1:ソーシャルインクルージョンという社会への投資
ロザンヌ・ハガディ氏(コミュニティ・ソリューションズ代表兼CEO、米国・ニューヨーク)
12:40~13:40 <休憩・昼食>
13:45~15:45
【第1会場】Session2:データに基づく地域ビジョンづくり
アリソン・プライヤー氏(ザ・データ・センター 代表兼主席人口統計学者、米国ニューオリンズ)
進行:山内幸治(NPO法人エティック理事・事業統括ディレクター)
【第2会場】Session3:可能性を見出し、実体を創る ~地域に開かれたコワーキング・スペース~
フィリップ・クーリー氏(ポニーライド共同創設者、米国・デトロイト)

15:45~16:00 <休憩>

16:00~16:30 振り返り、全体での意見交換
鈴木祐司(地域創造基金さなぶり理事、事務局長)

■主催団体:

◎ジャパン・ソサエティー(NY) http://www.japansociety.org/
1907年にニューヨークで創立された全米最大の日米交流団体。日米の相互理解と友好関係構築を目的に、政治、経済、文化、教育など幅広い分野で講演、展示、舞台公演、人材育成などを手がける。米国の非営利法人で約2,500人の個人会員と170社の法人会員を持つ。東日本大震災発災後は、Japan Earthquake Relief Fund (JERF)を発足し、全米50州、全世界50カ国から約24,000件の寄付が集まり、総額は1,400万ドルに達した。2015年9月時点で、緊急支援、医療、メンタルヘルスを含む福祉、児童、コミュニティづくりに取り組む44団体、66のプロジェクトに総額1,395万ドル(約16億円)を提供している。
◎NPO法人ETIC. http://www.etic.or.jp
1993年設立、2000年にNPO法人化。起業家型リーダーの育成を通した社会・地域づくりをミッションとする。日本初の長期実践型インターンシップの事業化や若手社会起業家への創業支援を通じこれまで2,500名を超える学生のインターンをコーディネート、150名を超える起業家を輩出。またその仕組みを全国30地域の連携組織へ広げている。東日本大震災後、東北のリーダーを支えるための「右腕プログラム」を立ち上げ、これまでに118のプロジェクトに対して、214名の右腕人材を派遣している。また、長期的な復興の担い手となる地域のハブ組織の強化にも力を入れ、2013年度からはハブ機能強化のための日米交流プログラムや、モデルとなりうるハブ組織への助成プログラムも実施している。

 

■お問い合わせ先

THINK TOHOKU 事務局 NPO法人ETIC. 担当:押切・木村
TEL:03-5784-2115 FAX:03-5784-2116 E-mail:info@etic.or.jp