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2016年03月23日

フォーラム瓦版第10号 地方と都市の交流が生み出す新たな産業

2/27開催のローカル・イノベーターズ・フォーラム2016では、14のテーマに分かれローカル・イノベーション戦略会議を行いました。

ここでは、戦略会議の内容を簡単にまとめた瓦版を順次掲載していきます。

 

地方(生産地)と都市(消費地)の 交流が生み出す新たな産業

ローカル・イノベーターズ・フォーラム瓦版第10号 b1-2

>(クリックでPDFを表示)瓦版第10号「地方(生産地)と都市(消費地)の 交流が生み出す新たな産業」

登壇者
眞鍋邦大氏(株式会社459代表取締役/「四国食べる通信」編集長、香川県高松市)
立花貴氏(公益社団法人sweet treat 311代表理事、宮城県石巻市)
山本心氏(株式会社デジサーチアンドアドバタイジング新規ネット提携事業部)

ファシリテーター
森山明能氏(株式会社御禊川シニアコーディネーター、石川県七尾市)

 

プレゼンテーション概要

眞鍋:地域おこし芸人として「ポン眞鍋」の異名を持つ。ポン菓子の「ポン」が由来。企業に勤めたのち、小豆島でポン菓子をつくる会社を始めたため。「四国食べる通信」とは、生産者の想いが冊子になったもの。外資系企業に勤めていたが、人口減少より、老齢化が問題、スポットライトの当たらない女性、地域がこれからは輝くべきであると考えて地元で起業。「ポン菓子をおしゃれに」と。ティーチングツアー、小豆島のことがよくわかるギフトカタログの制作、自宅を改築した「ポンカフェ」などを展開。コンセプトは「これまでにないことをこれまでにないカタチで」、「シマと都市をつなぐ」。食は話題につながりやすい。

立花:地元に戻るとは考えていなかった。震災直後、母妹の安否確認に戻っただけが今に至る。元気が なくなっていた故郷。少子高齢化過疎化、衰退する産業を目の当たりにし衝撃を受けた。昨年7月こどもたちの複合体験施設「モリウミアス」を開始。築93年、廃校後13年の校舎を人力で改修。国内外から2年半で5,000人が改修作業に参加した。子どもたちが共同生活を通じて多様性を、一次産業と自然を通じて地域と人から地域性や持続可能性を学ぶフィールド。常駐スタッフ10名中3名が地元出身で閉校時の卒業生も働いている。子どもだけでなく家族、民間企業や全省庁行政官研修も受入れている。雄勝町はいま、「グローバルな限界集落」になっている。

山本:ETIC. を通じて社長の右腕インターンを始めたが、そのまま入社。弊社は「スタートアップを支援する会社」。都市部と地方部をリンクさせるのは、会社という箱。起業のイメージを高校生に聞いたら、借金、夜逃げ………犯人は半沢直樹(会場爆笑)。漁師の娘が魚の捌き方を教えるという「捌き会」を開催したら、最初は参加者として捌き方を教わっていた人が今度は教える側になり、やがて主催者になった。参加者から支援者へ、そして当事者へと変化が見られた。地域で産業を興すためには、トライ&エラーをくりかえそう。「10 回失敗してもいいよ」という失敗のリスクを分散する仕組みが大切。

 

ディスカッションより

・眞鍋さん、立花さんはプレーヤー、山本さんはそれをサポートする人。(森山)

・事業化し、それなりの対価を払うこと。思いだけだとしんどくなる。事業化できたらよい。(眞鍋)

・農家の人が「これはやりたくない」ということをツアー参加者にやらせている。参加者は挑戦するが、しんどさを味わう。これを「食べるチャレンジ」と呼んでいる。「これ以外しんどいことはない」という気分は味わえる。(眞鍋)

・ある企業の人事をやっている。眞鍋さん、新しいことを一緒にやりましょう!(会場拍手)。(参加者)

・(内定後の大学4年生向けに新入社員研修を地域でやったら?)4年生のほうが1年生より戦力になるし、4年生のキャリアップにつ
ながることは間違いない。(森山)

・座学じゃなくて実践しよう!(森山・眞鍋)

・財団として、民間の人材を被災地に送っている。全国で「work for ○○」をやりたい!(参加者)

・自分が「ここだ!」と直感的に思ったところへ、まずは足を運んでみてください。(立花)

・一度現場に入ることはかなり有意義である。当事者になる関係性を創れたら素敵だと思う。(山本)

・みなさんが自分のことだと思える地域に行ってください。地域同士でともに走り、競争をしたい。(眞鍋)

・今日のポイントは「参加」。参加することによって何かが生まれる可能性は広がるはず。(森山)

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